【2019年12月版】自動運転の現状とこれから ~人工知能と5G~

AI(人工知能)の活用が期待される技術の一つに「自動運転」があります。

今回は自動運転の現状とこれからを知ることで、何をすればよいか考えることが出来ます。

自動運転は国も推進しており、間違いなく広がっていきます。

日本は多くの人が自動車産業に関わっています。

自動運転の広がりにより増える仕事と、減る仕事が出てくるのは必然です。

あなたが関わる事業や、あなたが身に付けなければいけない技術を考えるキッカケになればと思います。

自動運転の現状

まずは、現在の自動運転の技術について見ていきましょう。

自動運転にはレベルがある

自動運転と言っても、いきなりシステムが全て運転するのではなく、段階的に実用化されています。

自動運転は「SAE J3016」という規格で5つのレベル(自動運転なしも含めれば6レベル)に分けられます。

レベル 概要 自動運転システムの内容 運転手のやること 実用化の状況
レベル0 自動運転なし なし。 運転手が全て運転する
レベル1 運転手の支援 「自動ブレーキ」など運転タスクの一部を支援する。 主に運転手が運転する。 一部の車で実用化
レベル2 部分的に自動運転 いくつかの運転タスクを実施する。 残りの運転タスクの実施と、運転環境の監視。 一部の車で実用化(※1)
レベル3 条件付きで自動運転 運転環境の監視と、一通りの運転タスクを実施する。 自動システムが運転困難の場合のみ運転する。 海外では一部の車で実用化
レベル4 地域限定で自動運転 特定の環境・条件下で全ての運転タスクを実施する。 なし。 2025年目途(※2)
レベル5 どこでも自動運転 全ての環境・条件下で全ての運転タスクを実施する。 なし。 2025年以降(※2)

※1 日産の一部の車に搭載されている「プロパイロット」などはレベル2に分類されている。
※2 「官民ITS構想・ロードマップ2019」による。

 

現在、日本は部分的な自動運転(レベル2)まで実用化されています。

レベル2の自動運転はこんなイメージです。

TVCM 「ProPILOT 2.0 登場」

自動運転のこれから必要な技術

今後は自動運転システムが主体のレベル3以上の実用化を目指して研究・開発が行われることになる。

ここでは自動運転の主要な技術「画像認識」「センシング」「高速通信」を簡単に紹介する。

画像認識と判断

画像認識は自動運転の中でも重要な技術のひとつだ。

自動車の周りの環境(道路、標識、自動車、人など)を正確に認識することが完全な自動運転への第一歩である。

画像認識の技術はAIの目覚ましい発展により2015年には人間を超えている。

そして認識した画像を基にどのようなアクションをするのか判断することが大切になる。

  • 止まれの標識の前では、ブレーキを作動させてとまる。
  • 人が飛び出してきたら、急ブレーキをする。
  • 前の車との車間距離を一定に保つ。

など、判断すべき情報は無数にある。

これもAIの技術を活用することになる。

周辺情報の感知

自動車の周辺の環境の情報を感知するにはセンシング技術が必要だ。

  • 周辺物と自動車の距離
  • 鮮明が画像情報

などの情報をもとに、画像認識と判断を行う。

判断を行うための情報は正確である必要があり、センサーには高い信頼性が求められる。

 

次世代の高速通信技術(5G)

5Gも自動運転には重要な技術だ。5Gとは第5世代の通信技術で、現在使われている4Gの数十倍の通信速度を誇る。

センサーやAIにより自動運転を実現することはできるが、より安全性を高めるためには『センサーで得られた情報』と『サーバーに蓄積された情報(周辺を走行する他の自動車やインフラ、地図など)』がお互いに送受信して情報に間違いがないか確認する必要がある。

送受信する情報量は莫大となるため、4Gの通信速度では不足してしまう。

高い信頼性を持ち、高速で、遅延のない通信をするためには、5Gの通信が必要となる。

2020年には日本でも5Gが実用化される予定であり、自動運転を本格化する準備が整う。

自動運転の発展による生活や仕事の変化

自動運転が本格的に始まれば、多くの変化が起こります。

生活面と仕事面でどのような変化が起こるか考えてみましょう。

タクシー・バスの運転手の無人化

まず思い浮かぶのがタクシー・バスの運転手の無人化でしょう。

タクシーの中に他に人がいないのでプライベート空間となり移動中に仕事をしたり、くつろいだりできるかもしれません。

配送サービスの無人化

人を運ぶだけでなく、物を運ぶのも無人になるのではないでしょうか。

トラックで荷物を輸送したり、宅配するのも無人でできるようになるのではないでしょうか。

また、料理の配達なども無人のサービスになるかもしれません。

MaaS(マース)

自動運転によって、MaaS(マース)が急速に広がると考えられます。

自宅から次の交通手段(電車、バスなど)の間を自動運転の自動車で移動することになるのではないでしょうか。

MaaSにより、マイカーを持つ人は大幅に減り、カーシェアなどの利用が増えると考えられます。

そのため必要な自動車の数が減り、近い将来は自動車の生産台数は激減する可能性が高いと思われます。

MaaS(マース)
Mobility as a Serviceの略で、ICT を活用して交通をクラウド化し、公共交通か否か、またその運営主体にかかわらず、マイカー以外のすべての交通手段によるモビリティ(移動)を 1 つのサービスとしてとらえ、シームレスにつなぐ新たな「移動」の概念である。ICT
「Information and Communication Technology」の略称で、「情報伝達技術」のこと。ITとほぼ同意義です。

電気自動車の増加

電気自動車は自動運転との相性の良いです。

ガソリン自動車でも自動運転は可能ですが、エンジンの制御よりもモーターの制御の方が簡単です。

自動運転の発展とともに、電気自動車が増えてきてガソリン自動車が減っていくことも予想されます。

増える仕事

ここまで紹介した内容を基にこれから増える仕事を考えてみました。

  • プログラマー(特にAI関係)
  • 通信技術者(5G)
  • センサー技術者
  • カーシェア

減る仕事

反対に減る仕事は何があるか考えてみました。

  • タクシー運転手
  • バスの運転手
  • トラックの運転手
  • 宅配の運転手
  • 出前の運転手
  • 自動車学校
  • 自動車部品の製造・加工(特にエンジン部品)
  • 自動車の販売店

まとめ

いかがだったでしょうか?

自動運転がもたらす生活の変化を実感できましたか。

自動運転は私たちの生活を便利にしてくれるでしょう。

もしかしたら、便利になる反面、あなたの仕事が減るかもしれません。

しかし、将来の仕事が減ることを嘆くのではなく、今のうちに時代の変化に対応するためのスキルを身につけることが大切です。

 

この記事が少しでもあなたのお役に立てれば幸いです。